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部屋を借りたいのに、保証人を頼める人がいない。緊急連絡先に書ける相手がいない。不動産会社を何軒も回って、そのたびに断られる。——こういうとき、次にどこへ行けばいいのか、途方に暮れてしまいます。
そんなときに頼れるのが、居住支援法人という窓口です。あまり知られていませんが、これは国の制度にもとづいて、都道府県が指定した、住まいの相談に乗る専門の法人です。しかも、相談は基本的に無料です。このページでは、居住支援法人が何をしてくれて、どう相談すればいいのかを、公式情報をもとに説明します。
1. 居住支援法人とは何か
居住支援法人は、住宅セーフティネット法(第59条)にもとづいて、都道府県が指定するNPO法人や社会福祉法人などです。目的は、住まいの確保に配慮が必要な人が、民間の賃貸住宅に円滑に入居できるように支えることです。
「住まいの確保に配慮が必要な人(住宅確保要配慮者)」には、低額所得者、高齢者、障害のある人、子育て世帯、被災者などが含まれます。金融事故や収入の不安定さで住まい探しに苦労している人も、こうした支援の対象になり得ます。
出典:国土交通省「住宅確保要配慮者居住支援法人について」
mlit.go.jp
2. 何をしてくれるのか(5つの業務)
国土交通省は、居住支援法人が行う業務として、次のものを挙げています。
- 家賃債務保証:保証人の代わりとなる、家賃の保証を提供する
- 住宅相談などの入居支援:物件探しや、入居手続きの相談に乗る
- 見守りなどの生活支援:入居後の安否確認や、定期的な見守りを行う
- 賃貸人への情報提供:大家さんの不安を減らすための橋渡しをする
- 残置物処理:万が一のときの家財の整理(2025年10月から業務に追加)
国土交通省の調査では、相談窓口などの入居前の支援は、指定された法人のすべてが実施しており、見守りなどの入居後の支援も約9割の法人が実施しています。つまり、「相談する」という点では、どの法人も対応してくれるということです。
3. こんな悩みを相談できます
具体的には、次のような悩みを相談できます。このサイトを読んでいる方の状況と、重なる部分が多いはずです。
- 保証人になってくれる人がいない
- 緊急連絡先に書ける人がいない
- 高齢や単身で、大家さんに敬遠されてしまう
- 収入が不安定で、審査に通るか不安
- 入居を断られ続けていて、どこに相談すればいいか分からない
特に緊急連絡先の問題については、居住支援法人が相談に乗ったり、法人自身が連絡先を引き受けたりする場合があります。頼れる個人がいなくても、法人という選択肢があるわけです。この点は、緊急連絡先のページでも詳しく説明しています。
4. 相談から入居までの流れ
相談は難しくありません。おおまかな流れは次のとおりです。
- まず電話やメールで問い合わせる。「保証人がいなくて部屋が借りられない」「緊急連絡先が用意できない」など、困っていることをそのまま伝えて大丈夫です。事情を分かった上で聞いてくれます。
- 相談・面談で状況を整理する。どんな住まいが必要か、どんな支援が使えるかを一緒に考えてくれます。家賃債務保証や、入居を拒まない住宅の紹介につながることもあります。
- 物件探し・入居手続きを支援してもらう。大家さんとの間に入ってくれるので、個人で交渉するより話が進みやすくなります。
- 入居後の見守りが必要なら、継続して支援を受ける。単身の高齢者などは、安否確認や定期的な連絡を受けられる場合があります。
5. 費用はかかるのか
相談そのものは、基本的に無料です。まず話を聞いてもらうだけなら、お金の心配はいりません。
ただし、家賃債務保証や見守りといった個別のサービスを実際に利用する場合は、保証料や利用料などの費用が発生することがあります。金額やサービス内容は法人によって異なります。相談の段階で「どこまでが無料で、何に費用がかかるのか」を確認しておくと安心です。なお、自治体によっては、緊急連絡先代行などのサービスの利用料を助成している場合もあります。
6. 近くの居住支援法人の探し方
居住支援法人は、都道府県が一覧を公開しています。探し方は次のとおりです。
- 「お住まいの都道府県名 + 居住支援法人 一覧」で検索する
- お住まいの市区町村の住宅担当窓口に問い合わせる
- 国土交通省のサイトに掲載されている全国の一覧から探す
一覧には、各法人がどんな人を対象にしているか(高齢者、低額所得者、障害者など)や、どの地域で活動しているかが書かれています。自分の状況に合う法人を選んで、問い合わせてみてください。
7. 大田区にお住まいの場合
参考として、大田区の場合を挙げておきます。大田区は「居住支援法人のご案内」という公式ページで、区内で活動する居住支援法人を紹介しています。そのなかには、高齢者・障害者・ひとり親・生活保護受給世帯などの支援を行う法人や、緊急連絡先代行サービスの紹介・利用料助成を行う法人も含まれています。
大田区では、住まいと生活の総合的な相談窓口として大田区生活再建・就労サポートセンター JOBOTA(ジョボタ)(電話:03-6423-0251)もあります。住まいの悩みが、仕事や家計の悩みと重なっている場合は、こちらでまとめて相談することもできます。
大田区の居住支援法人の一覧は、大田区の公式ページで確認できます。他の地域にお住まいの方も、同じように地元の窓口を探せます。
出典:大田区「居住支援法人のご案内」
city.ota.tokyo.jp
窓口は、あなたの味方です
不動産会社で何度も断られていると、「相談してもまた断られるだけだ」という気持ちになってしまいます。窓口に行くこと自体が、こわく感じるかもしれません。
でも、居住支援法人は、まさに「普通の方法では住まいを見つけにくい人」のために作られた仕組みです。断るための窓口ではなく、どうすれば住めるかを一緒に考えるための窓口です。国が法律で位置づけ、都道府県が指定した、公的な支援です。
保証人がいなくても、緊急連絡先が用意できなくても、収入が不安定でも、相談する価値があります。まずは電話を一本、かけてみてください。このページのリンクは、国土交通省と大田区の公式情報です。
よくある質問
居住支援法人への相談は無料ですか?
住まいや生活の相談自体は、基本的に無料で受けられます。ただし、家賃債務保証や見守りといった個別のサービスを実際に利用する場合には、保証料や利用料などの費用が発生することがあります。費用がかかるかどうかは法人によって異なるため、相談の段階で確認してください。
居住支援法人は何をしてくれますか?
国土交通省によると、居住支援法人の業務は、家賃債務保証、住宅相談などの入居支援、見守りなどの生活支援、賃貸人への情報提供、残置物処理などです。物件探しの相談から、緊急連絡先の相談、入居後の見守りまで、住まいに関する幅広い支援を行います。
保証人や緊急連絡先がいなくても相談できますか?
はい。むしろそうした事情がある方のための窓口です。居住支援法人のなかには、緊急連絡先の相談に対応したり、法人が連絡先を引き受けたりする場合があります。大田区では、緊急連絡先代行サービスの紹介や利用料の助成を行う居住支援法人も案内されています。
どうやって近くの居住支援法人を探せばよいですか?
都道府県が居住支援法人の一覧を公開しています。「都道府県名 + 居住支援法人 一覧」で検索するか、お住まいの市区町村の住宅担当窓口に問い合わせると案内してもらえます。国土交通省のサイトにも全国の一覧が掲載されています。
出典一覧
国土交通省および大田区の公式情報をもとに整理しています。各法人のサービス内容・費用は異なり、変更される場合があります。
- 国土交通省「住宅確保要配慮者居住支援法人について」:
mlit.go.jp - 国土交通省「住宅セーフティネット制度」:
mlit.go.jp - 大田区「居住支援法人のご案内」:
city.ota.tokyo.jp
このページは国土交通省および大田区が公開している情報をもとに整理したものです。各居住支援法人のサービス内容・対象者・費用は異なり、制度も改正される場合があるため、実際の利用前に必ず各法人や自治体の窓口でご確認ください。
最終確認日:2026年8月
